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レポート2017.04.21故・プミポン前国王からの贈り物。タイの雰囲気がそのまま伝わる作品『ギフト』舞台挨拶

4月21日(金)、桜坂劇場ホールBで、タイからの特別招待作品『ギフト』の上映と舞台挨拶が行われました。

『ギフト』は、昨年逝去されたタイのプミポン・アドゥンヤデート前国王が作曲した3曲をテーマに、異なる製作チームと世代の違う4人の監督が作った、3つのオムニバスストーリーで構成された映画です。
上映後に行われた舞台挨拶には、ニティワット・タラトーン監督と、2話目でピアノの調律師を演じたサニー・スワンメーターノンさん、さらに、応援団としてタイ住みます芸人のぼんちきよしや、NONSTYLEの2人、よしもと初のクォータータレント・ロバータが登壇しました。

「沖縄は初めてです」と語るニティワット監督とサニーさんを真似て、ぼんちきよしもタイ語で挨拶。NONSTYLE石田が「ほんまにタイ語しゃべれてる?」と突っ込むと、通訳の方がすかさず「私はタイに住んでいる芸人です」と訳して、きちんとタイ語が話せていることを証明されると会場からは感嘆の声が上がりました。

映画を撮ったきっかけについて監督は「前国王が作った歌を国中に広げ、国民に元気になってもらいたかったから」と語り、タイトルの『ギフト』にも国民に歌をプレゼントしたかった気持ちを込めたと話します。また、サニーさんは出演が決まったときについて、「前国王が作った歌がテーマになっている映画に、しかも主役で出られるなんて、とても誇りに思ったし感動しました」と、マイクを上下逆にするボケネタも披露しつつ語り、NONSTYLE井上がずっこけるパフォーマンスで突っ込んでいました。

また、ぼんちきよしが「街並みや人の笑顔、男性の振る舞い、年上の人に優しいところとか、全部自然なタイの風景そのまま。街に1日中音楽が流れているのも日常だし」と話すと、「『ソンクラーン祭り』の時にはずっとこんな音楽が流れているよね」と、ボイスパーカッションのような音を即興で奏でつつ、くねくねと踊りだすサニーさん。ぼんちきよしも「俺現地で友達を作るために、まず歌を覚えたからね」と話すなど、タイと音楽の関係の深さがよくわかるワンシーンもありました。

オムニバス3作目のテーマになった「新年の歌」について、井上が「とてもポップに新年を祝っていて、日本でもこんな年明けの歌が流行ってほしい」と話すと、監督は嬉しそうに「これこそが前国王が国民に贈った曲なんだ」と解説。ロバータはその発言を受けて、「この曲がタイの皆さんへの“ギフト”なのはもちろん、映画になることで世界に広がることもタイの皆さんにとって贈り物ですね」とコメント。監督も「そう、世界中にタイの歌が広がってくれると嬉しい」と、満面の笑顔で応えていました。

最後にサニーさんから「今回は沖縄に来れてとても嬉しい。これからもいろいろな映画に出演していきたいので、また来たいと思っています」と、今後の抱負とともに挨拶を送り、会場が暖かい拍手に包まれたまま舞台挨拶は幕を閉じました