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レポート2017.04.21主役全員に異なる流派の空手有段者を迎えた本格的な沖縄空手映画は再び注目を浴びる

4月21日(金)、那覇市のテンブスホールで沖縄ヒストリカルムービー『黒帯 KURO-OBI』が上映されました。上映後の舞台挨拶には主演で剛柔流空手家の八木明人さん、沖縄映画研究者の世良利和さんが登壇。MCは伝統派空手で初段を持っているライセンスの藤原一裕が務めました

『黒帯 KURO-OBI』は主役全員に空手有段者を迎えて「空手」の神髄に迫る本格派格闘アクション映画です。アクションシーンでは、実際に技を当てるなど体を張った迫真の演技が見られます。また、冒頭シーンでは沖縄伝統空手剛柔流の型が存分に楽しめます。

「最高の映画でしたね」と自画自賛でおどけて話す八木さん。「10年ぶりに地元沖縄で上映されてほんとに良かったです」と、感激している様子であいさつしました。10年前にこの作品を見たという世良さんは「たくさん空手映画があるけれど、この映画はほんと驚きました」と当時の受けた衝撃を語りました。

映画出演の話が来たとき八木さんは「空手やってて良かったなぁ、嬉しかった」と感じたそうですが、その時は“役作り”がわからなかったため、撮影前の3ヵ月間は演技学校に通って撮影に臨んだといいます。この10年間も「1年に1回は観ている。大晦日に」と、この映画に対する熱い思いを話してくれました。

空手映画について語る世良さんは「1950年代に空手ブームがあって、高倉健のデビュー作『電光空手打ち』も空手映画で、沖縄の空手青年の役です。けっこう空手映画は作られていますが、この映画は実力者がマジでやっているので、この先たぶん再評価が必ずきます」と熱弁。最後に八木さんから「沖縄空手会館も3月にオープンし、2020年の東京オリンピックもあるので、空手に注目も集まり底辺が広がっていくと思います」と、これからの空手の展望を語り締めくくりました。