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レポート2017.04.22制作期間3年!初夏の公開に間に合うか!? 世界初の長編“劇メーション”映画『バイオレンス・ボイジャー』制作発表

4月22日(土)、那覇市の波の上うみそら公園で「究極のアナログ映画『バイオレンス・ボイジャー』ってなんだ?」が開催され、アニメと劇画が融合した“劇メーション”映画『バイオレンス・ボイジャー』の制作発表を行いました。ステージではMCのガレッジセールの紹介のもと、ボビー役を演じた声優の悠木碧さん、ボビーのお父さん役のココリコ田中直樹、宇治茶監督、安斎レオプロデューサーが登場しました。

劇メーションとは1枚の劇画タッチの切り絵を割り箸に貼り付け、人形劇のように動かしてアニメーションにする手法。『バイオレンス・ボイジャー』の絵はすべて宇治茶監督が手作業で作り上げたといいます。会場では制作過程を兼ねた2分半程度の予告編を上映。ただ単にイラストを動かしているのではなく、状況によって感情を揺さぶる細かな動きやカメラワーク、イラストから血などを吐く演出が公開され、リアリティーを追求した映像となっていました。

イラスト・台本・撮影・編集のすべてを手掛け、制作を始めてから3年も経過しているという宇治茶監督。ガレッジセールのゴリから「その間どうやって食べていくんですか」との聞かれ「実家に住んでるので大丈夫です」と、思いもよらぬ返答にゴリは腹を抱えながらも、3年間もひとりで黙々と制作を続けた宇治茶監督に対し「将来、何か仕出かすのではないか」とイジり笑いを誘います。また、ガレッジセールの川田広樹は宇治茶監督からあいさつを受けた際、「宇治茶という苗字があるんですね」と返したと天然エピソードを披露。会場が笑いに包まれました。

様々なアニメで声優を務める悠木さんは同作について「オファーを受けて台本を貰った時、普通と違って原稿用紙で届き、内容を読んでも意味が分からなくてショッキングな思いを抱きました」と、最初は“ヤバい作品”だと思っていたようです。さらに「現場に行ったらおだやかな人が、おだやかに話かけてきてくれて、その人が宇治茶監督でした。ほんと、いつか何か仕出かすのでは」と笑いながら答え、監督の人柄を紹介しました。

また、主題歌も悠木さんが担当し「ボビーのキャラソン(キャラクターソング)ですと貰った歌詞の内容が中二病ぽかった」と意味深な発言もあり、実際の作品を見て世界観を感じ取ってほしいと話しました。

田中も台本を読んでも意味が分からなかったようで、「現場でアフレコをした段階でも意味が分からなかった。今見た2分半程度の紹介VTRを見ても、やっぱり意味がわからない。いつか何か仕出かすのでは」と宇治茶監督の世界を未だに掴めていない様子でした。

また、この映画の魅力について安斎プロデューサーは「今の映画はほとんどデジタルで、何千人規模で作っている。その中で宇治茶監督が手掛ける作品は究極のアナログ作品。世界で初めて長編の劇メーション映画で、世界一面倒くさいことが出来る人間は宇治茶監督しかいない。これが公開に至れば世界初の偉業だと思っています」と話しました。

現段階として完成予定は未定なままになっているものの、ゴリから「もう決めましょうよ」という声に困惑しながらも宇治茶監督は「初夏あたりに…」とたどたどしく答え、「もし約束を破れば実家を出てもらってもいいですか」との川田からのペナルティーの提案に、「わかりました」と受け入れ、プレッシャーを与えられつつも、公開に向け意欲を見せていました。